谷川道子ブログ

東大大学院修了(ドイツ演劇)。東京外国語大学教授。現在、東京外国語大学名誉教授。

「ベルリン演劇祭 =Theatertreffen2015報告」のこと

久し振りのブログです。この間、見知らぬ方から、このブログのファンだったのに、ずっと途切れたままなのでどうしたのかというあり難い問い合わせを頂きました。再開致します。ご覧いただければ幸せです。

 

  実はこの間、まずは、5月1-18日開催の“Theatertreffen 2015”=通称ベルリン演劇祭(=TT2015)に、出かけてきました。思えば大病後、もうドイツ観劇旅行は無理かと思っていましたが、何とか立ち直り、若い人にベルリンまで同行して頂けることになり、ちょうどその頃、同じ関心をもつ皆さんがべルリンに集結しサポートして貰えそうなので、最後のチャンスかもしれないと、重い足腰をあげました。そして3週間ほどベルリン滞在して、皆に支えられながら全10作を観てきました。

  ドイツにはさまざまな演劇祭がありますが、中でも「ベルリン演劇祭」は、前年度のドイツ語圏の劇場のベスト10の舞台が審査委員により選ばれて、5月にベルリンに招聘されて上演される、映画でいうとオスカー賞のような演劇祭。いわば各年度のドイツ演劇のエッセンスがまとめて観られるのですから、毎年でも行きたいところ。しかし年度初めの時期では難しく、リタイアしたらと思っていたのですが・・・。  

 

6年ぶりのベルリン演劇祭TT2015ー、それならAICT機関誌『シアターアーツ』WEB版に報告を載せて欲しいという依頼を受けて、せっかくなら、ベルリンに集結する若い世代とチーム報告の形で、ドイツ演劇の現在の全体像が浮かび上がるといいなと構想・夢想。

誰が何をどう書いてもらえるのかも手繰りの中で、何とか、アラサーの孫世代とでもいうべき若い6名の皆さんに書いてもらえることになり、鋭意、原稿執筆に専念。8月には原稿を完成させて、編集委員会のチェックを受けて、訂正段階に入り、途中で編集委員会のプロバイダーの故障も入って、結局、アップまで半年余もかかりましたが、皆さんの頑張りと熱意と、そして何より、「シアターアーツ」誌の編集委員会の坂口勝彦氏と関智子さんのご尽力のおかげで、ドイツ演劇の現在形が浮かび上がるようなチーム報告ができたのではないかと、嬉しく思います。

 

サイトは、http://theatrearts.aict-iatc.jp/ こちらがトップページです。見ていただくと、すぐにどれかわかると思いますので、それをクリックして本文を見てください。

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