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谷川道子ブログ

東大大学院修了(ドイツ演劇)。東京外国語大学教授。現在、東京外国語大学名誉教授。

Frohes und Friedliches Neues Jahr 2016 !!!

Frohes und riedliches Neues Jahr 2016 !!!

 

 

本当に、あっという間に1年が過ぎて、2016年を迎えてしまいました。

加齢とともに時の歩みは加速度的に速くなるのでしょう。

それに反比例して対応はゆっくりとなり、特に手術後は賀状を書く集中力も弱まって一斉メールの賀状にしたのですが、年末までにそれもかなわず、1月の間にブログの賀状をというのも間に合わず、せめて立春前にブログでの新年のご挨拶をと!

 

昨年は頼もしい同行者の支えを得て、エイヤっと思い立って、病後初めてで6年ぶりのベルリン演劇旅を敢行。うるわしのドイツの5月。主会場に歩いていけるホテルに泊まりながら、道に迷ったり、疲れたり、ドイツ語が中々聞き取れなかったり・・・心身能力の衰えと闘いつつ、無事に観劇して帰国。

それでもせっかくのベルリン演劇祭。できるだけその全体像が浮かび上がるような、若い世代の頼もしい力を借りてのチーム報告を、と頑張ったのが、昨年暮れにアップした二つのブログでの報告でした。

ベルリン演劇祭は、ベルリンの壁を演劇で乗り越えようと1964年に始まって今年が52回目。毎年ドイツ語圏演劇のベスト10作が選ばれてベルリンで招聘上演される人気の演劇祭。今年も難民問題など、焦眉の社会と演劇の問題が凝縮されて映しだされて迫力十分。 

ドイツ演劇研究者として、AICT賞受賞へのお返しという気持ちでしたし、東京外語大の図書館講演会でもこの報告を交えてお話し、今の時代への私なりの切り込みをお話させていただきました――リタイアから5年目の渾身の中締め?という感じだったでしょうか。感謝です。

 

日本のこともしっかり見ておかなくてはと、実は、ベルリンから帰国後の6月、沖縄戦終結の23日を挟んで沖縄に旅行。沖縄第1中学校校長だった方が生徒たちと戦死された弔いを中心に、静岡沖縄戦遺族会の追悼の旅。もちろん沖縄は初めてではなく、何より2005年秋に日本独文学会秋の研究集会が、アメリカ軍ヘリコプターが墜落した直後の沖縄国際大学で開催され、そのときの学会員は殆どみな、歴戦の地もめぐったことでしょう。

本土で唯一米軍が攻め込んできて決戦の地となり、ヒロシマに匹敵する20万人が犠牲となった。その後も米軍占領下におかれ、1972年の返還後も在日米軍基地の75%がいまなお沖縄にある。日米地位協定にしばられて、米兵に女子学生が強姦殺害されても、大学に米軍機が落ちても、手も足も出せない治外法権。オキナワの怒りが、今回も旅のいたるところで実感されました。バスの運転手さん、ガイドさん、お店の客にエイサーの踊り手、皆さん、しっかりご自分の思いを語られる。最後は皆でのカチャーシー。オキナワは沖縄でありたいのだと。辺野古に続くサンゴ礁の海も美しかった。こんな美しい地球を壊すのかと。

昨年のお正月のメール賀状では、オール沖縄の勝利に社会変化の道筋が見えたような気がしたのですが、今年始めの宜野湾市長選では敗けました。基地がどこであれ普天間からは出て行って欲しいという宜野湾に住む皆さんの切実な思い、そして巨額なお金とディズニ―ランド化への約束。切実な思いが新しく歴史を開こうとする動きに結びつくには、どうすればよいのでしょうか。民主主義とは何なのでしょう。

 

安保法案審議の国会デモにも行きました。8・30の10万人集会はさすがに狛江9条の会で参加、後はひとりで時間の空いた時に、国会議事堂前で降りてお巡りさんに若い人たちSealds の集会場所を聞いて、若い衆のヒップホップやラップ調の乗りに加わってコールしたり・・・・座視してはいけないだろうと出かけて、自分たちの思いと言葉を自由に表現する若い力のエネルギーと可能性に励まされました。

 

今年のドイツ語の冒頭挨拶には、新しい年が楽しく平和でありますようにという思いを込めました。皆さまのご健康とお幸せを祈りあげます。