谷川道子ブログ

東大大学院修了(ドイツ演劇)。東京外国語大学教授。現在、東京外国語大学名誉教授。

浪速のソーホーの関西弁の若者たちの「三文オペラ」

──演劇教育と公立劇場と地域のウイン・ウインの可能性を考える?── 近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻の26期生の卒業公演に拙訳の『三文オペラ』をやりたいという依頼を松本修さんから頂いて、上演パンフに短文を依頼され、その一節―。 「演出の松本修先…

『フジタの白鳥』

もうひとつ、昨年の成果としてぜひともご紹介させていただきたいのは、佐野勝也著『フジタの白鳥―画家藤田嗣治の舞台美術』です。 2015年12月の東京外語大学付属図書館主催の公開講演会「演劇という文化」、その内容もこのブログに転載させてもらいましたが…

『メイエルホリドとブレヒトの演劇』

『メイエルホリドとブレヒトの演劇』 この間の2016年に力を注いだ仕事としては、『メイエルホリドとブレヒトの演劇』があります。ずっと抱えてきて、2016年11月に玉川大学出版部から上梓されました。内容と経緯については、その「訳者あとがき」に…

岸田理生と「リオフェス」のこと 

テアトロ エッセイ 2016年11月号 個有性と共有性のポリフォニー空間 ―岸田理生と「リオフェス」のこと 谷川道子 何故か、これまで『テアトロ』誌にはご縁がなかった。一九三四年創刊という日本演劇界の最老舗の演劇月刊誌――この厳しい出版状況のなかでの奮闘…

久しぶりにこのブログを再開します!

久しぶりにこのブログを再開します! 2016年1月の賀状を最後に中断していましたが、何度か書きかけながら、たとえば去年の「3・11」の日には障碍者劇団「態変」の公演『ルンタ(風の馬)――いい風を吹け』を座・高円寺に観に行って、その感想やらをい…

Blogを再開します。

谷川道子ブログを再開します。

Frohes und Friedliches Neues Jahr 2016 !!!

Frohes und Friedliches Neues Jahr 2016 !!! 本当に、あっという間に1年が過ぎて、2016年を迎えてしまいました。 加齢とともに時の歩みは加速度的に速くなるのでしょう。 それに反比例して対応はゆっくりとなり、特に手術後は賀状を書く集中力も弱まって一…

外語大図書館講演会「演劇という文化」

去る12月2日に、外語大図書館講演会として、私の講演「演劇という文化」が開催されました。前コラムのベルリン演劇祭のTT2015報告にも触れつつ、ドイツ演劇とその現在形が見えるような形でお話しましたので御笑覧いただきたく、講演原稿をアップさ…

「ベルリン演劇祭 =Theatertreffen2015報告」のこと

久し振りのブログです。この間、見知らぬ方から、このブログのファンだったのに、ずっと途切れたままなのでどうしたのかというあり難い問い合わせを頂きました。再開致します。ご覧いただければ幸せです。 実はこの間、まずは、5月1-18日開催の“The…

二十歳の若い力の『三文オペラ』!

気がつくと二月は逃げていて、今日から三月。花屋には桃と菜の花が並び、桜便りも、河津桜を皮切りに、聞こえ始めました。嬉しい春。三月は卒業の季節でもあります。あやかって桐朋の卒業公演のお話を―― 桐朋学園芸術短期大学演劇専攻の卒業公演で『三文オペ…

「近くて近い国へ」―― 日韓演劇交流のこと

一月下旬に、「韓国現代戯曲リーディング」というのに出かけました。 日韓演劇交流センターが正式に発足したのは二〇〇二年で、それから一三年間、日韓双方の地で、隔年で、こういった日韓「現代戯曲リーディング」の試みを重ねてきたという。 上演パンフの…

Prosit Neujahr 2015!

あけまして、新年、おめでとうございます。本ブログ、今年もよろしくお願い致します。最近は短縮して「あけおめ、ことよろ」と言うのだそうですが・・・・松の内も過ぎての新年のご挨拶で恐縮ですが、せめて節分までにと・・・・ 年末年始を掛川の実家で過ご…

「上質な知性がなくては、あんな民衆劇の喜劇は創れない!?」 

『喜劇だらけ~ネストロイの世界』 あの国技館のある両国の反対側のシアターXで、うずめ劇場第27回公演という『喜劇だらけ~オーストリア・コメディ、ネストロイの世界~』を観た。いろんなことを考えさせられたので、その関連でちょっとだけ。 ヨーハン…

何故か、野上弥生子のこと

何故か、野上弥生子のこと 何故か―敢えてきっかけをいえば、とある人が大分に出張に行った際に、せっかく大分に来たのだからと野上弥生子の生家を訪ねて、そのお土産に彼女の生家の小手川酒造の焼酎「白寿」と何冊かの彼女ゆかりの本を買って贈ってくれたこ…

中川安奈さんのお別れ会のこと。  

中川安奈さんのお別れ会のこと。 女優中川安奈さんが、去る11月17日に癌のために49歳の若さで急逝された。そのお別れの会が11月24日に青山葬儀所で執り行われた。 真っ白な斎場の奥に、安奈さんの凛とした美しい遺影を、100万本の(実際は20…

東京外語大のドイツ語劇と 出版会

東京外語大のドイツ語劇 11月20日から24日までは東京外語大の外語祭で、何よりの売り物は、26専攻語に分かれたクラスで、それぞれの専攻語での外国料理店と外国語劇が5日間にわたって提供・上演されることだろう。通称語劇GOGEKIは既に百年以…

秋深し、演劇の秋、いざ生きめやも

芸術と演劇の秋…新国立劇場の『三文オペラ』も無事に千秋楽を迎えたので、頑張って、10月4-5日に秋の京都へ旅をした。といっても、京都エクスペリメント(KEX)と、その時だけの日本上演という She,She,Popの『春の祭典』を観るためだ。とても一人では無…

〈あとがきのあとがき〉『三文オペラ』の訳者・谷川道子さんに聞く(光文社ブログ)

台風騒ぎの中、急に秋深し、の気候になりましたが、ご無事でお元気でしょうか。先月の9月28日に、無事におかげさまで好評裡に、『三文オペラ』も千秋楽をむかえることができました。たくさんご観劇いただき、またいろいろなサポートも含めて、感謝しておりま…

『三文オペラ』補遺! 前回の「マンスリー演劇講座」のブログについて ハンブルグ在住の原サチコさんから、訂正メールが届いた。ニコラス・シュテーマン演出の『三文オペラ』と日本人女優原サチコのポリー役でのデビューは2002年ハノーファー演劇場が初…

9月13日に『三文オペラ』トーク、女性三世代トリオで開催! 「マンスリー演劇講座」――「『三文オペラ』の魅力を探る」 新国立劇場では毎月無料で、上演中の舞台と関連させつつ、観客に演劇への関心を深めて貰おうと「マンスリー演劇講座」というのを企画…

『三文オペラ』9月10日に開幕、”三文ドラゴン”始動! あくまで翻訳者としてだが、7月半ばに顔合わせして以来の2カ月近い稽古に何回か波状的におつきあいさせて貰って迎える初日は、やはりわくわくドキドキします…。 稽古場で現寸大の舞台を組んで稽古し…

演劇の秋へのお誘い

芸術の秋、演劇の秋へのお誘い 9月になった途端に夏が秋に取って代わられたみたいな、夏好きとしてはちょっと待ってえ、の心境ですが、心地よい季節はご同慶の至り。そして芸術の秋、演劇の秋でもありますので、ちょっと劇場へのお誘いを! もちろん9月1…

谷川道子著 『演劇の未来形』

谷川道子【著】演劇の未来形 閑話休題、話題を換えて、といっても、また我が身の宣伝で恐縮だが、実は、外語大出版会から、『演劇の未来形』というすごいタイトルの拙書が9月中に出ます。外語大の最終講義から、3・11以降まで、ドイツ演劇と日本の間をつ…

『三文オペラ』の稽古について

『三文オペラ』の稽古について これだけの作品なので、どうやって全体を構築していくか、そのプロセスの全体を仕切る芸術監督で演出家の宮田慶子さんの、段取りの見事さと気合いの強さ、気風の良さにまずは真から感心。キャストは早めに決まっていたので、5…

『三文オペラ』という作品について

『三文オペラ』とは、豊饒と猥雑さのエネルギーの塊 まずは『三文オペラ』とはどういう作品か、光文社文庫の解説から少し借用! おいしいやっつけ仕事『三文オペラ』 ドイツ文学史で「レジェンド」というなら『ファウスト』、「ミラクル」といえば『三文オペ…

『三文オペラ』

この9月の新国立劇場・宮田慶子演出 『三文オペラ』へのお誘い ということで、エターナルナウの芝居屋に戻ると、9月10~28日に、新国立劇場で拙訳の宮田慶子演出による『三文オペラ』が上演される。実はもっか、稽古の真っ最中で、翻訳者として時おり…

同級生交歓

同級生交歓 梅雨バテや、その直後からの猛暑バテで、このブログも長いご無沙汰…。生きて、書くべきこともそれなりにあって動いてはいたのだが、このブログまではエネルギー到らず…でもせっかく始めさせて貰ったので、ぼちぼちでも、続けようかと… 「ブログ開…

同級生交歓

青年座の永井愛作『見よ、飛行機の高く飛べるを』を観て

青年座の永井愛作『見よ、飛行機の高く飛べるを』を観て 先日、下北沢の本多劇場で、青年座の永井愛作『見よ、飛行機の高く飛べるを』を観てきた。いろいろ考えさせられたのだが、整理を兼ねて3点だけ。 まずは、劇団創立60周年記念公演第一騨、だというこ…

青年座『見よ、飛行機の高く飛べるを』を観て